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じんま疹
皮膚科
じんま疹(蕁麻疹)
最終更新:2023年12月7日
じんま疹とは
かゆみをきたす皮膚病の代表的な疾患です。
突然、ボコボコとしたような赤い皮疹が出現し、激しいかゆみを伴います。
皮疹は丸かったり、地図状であったりと不定形で、痒みでひっかいた跡も線状に赤い皮疹がでます。
皮疹は通常は数時間〜24時間以内に消えることが多いです。
じんま疹の種類
一口にじんま疹といっても、いくつかの種類にわかれます。
- 急性じんま疹
大部分がこの種類に分類され、いわゆる「じんま疹」と呼ばれます。
原因は風邪や体調不良によるものが多く、大部分は数週〜1月以内に改善することが多いです。
- 慢性じんま疹
夕方から夜間にかけて症状が出現します。
原因は不明なことが多く、治療で皮疹は消退しますが、中断すると再燃することが多く罹病期間は長期にわたることが多いです。
- アレルギー性じんま疹
食事や薬品、植物やゴム製品などを摂取・接触することで、皮疹が出現します。
- 物理性じんま疹
機械性じんま疹:擦る、ゴムで締め付けられる、カバンが食い込んでいたという部位に一致したところのみにじんま疹が出現するもの。
コリン性じんま疹:汗をかくと、汗がでるところに点々と小さい赤いぶつぶつがでて痒いもの。汗がひくと消える。
水じんま疹:水に触れると、触れたところだけ蕁麻疹がでる。
などなど、他にも多数のじんま疹の種類があります。
じんま疹の治療
治療で重要なのは、まず原因となる物質・刺激の回避になります。
そして抗ヒスタミン剤の内服が効果的です。
ステロイドの外用剤は効果がありませんが、掻くことで湿疹を併発した場合には効果があります。
抗ヒスタミン剤が効果不十分の場合は、増量したり別の抗ヒスタミン剤や他の薬剤を追加したりします。
それでも改善がない場合は、じんま疹を引き起こすIgEという物質を抑える生物学生製剤の注射をすることもあります。
Q&A
Q1:じんま疹が出現した場合は食べ物などのアレルギー検査をした方がよいか?
A1:大体は急性じんま疹のため、感染症や体調不良からくるものですから検査は不要です。
慢性化した、何か特定のものを摂取・接触するとじんま疹が出るといった場合にはアレルギー検査が有効なこともあります。
Q2:じんま疹が引いたら薬飲むのを中止してよいか?
A2:急性じんま疹の場合は抗ヒスタミン剤の内服を皮疹が消えてからすぐ中止してしまうと、まだ病気の勢いが残っているため再燃することが多いです。完全に出なくなってから数日は内服継続する方がよいでしょう。
慢性じんま疹の場合は、抗ヒスタミン剤を自己判断で中止してしまうと、身体がじんま疹がでることを覚えていてまた再燃することが多いです。身体がじんま疹のことを忘れるまで飲み続ける必要があるので長期間内服する必要があります。自己判断で中止せず、必ず主治医の指示にしたがって減量・中止してください。
Q3:サバを食べたらじんま疹がでました。サバアレルギーでしょうか?
A3:もちろんサバアレルギーの可能性も否定はできません。しかし、最も疑しいのはヒスタミン食中毒でしょう。
じんま疹の原因物質にヒスタミンがあり、マグロやブリ、サンマ、サバ、イワシ等の赤身魚がこのヒスタミンを多量に含んでいる場合があります。これらの食材を摂取するとともにヒスタミンも過剰に摂取されるため、じんま疹が出現します。
アレルギーかどうかを確認する場合は、後日健康な状態で、ごく少量から再度摂取してみて、問題がなければ摂取量を増やしてみてください。摂取後数時間〜半日ほどで症状が出る可能性があるので、摂取日は間隔をあけるようにしてください。
少量の摂取でも同じ症状が誘発されればアレルギー、通常通り食べれるようであればヒスタミン食中毒だったのでしょう。
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