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ニキビ
皮膚科
今回のテーマは「ニキビ」です。
ニキビは一般的な疾患ですが、とてもやっかいな疾患でもあります。
若年層世代から発症し、顔に好発するため人目につきやすく、赤みや痕が残ってしまうことが多いです。
ここではニキビについて知っていただき、適切に対処することで綺麗な肌を目指しましょう。
1. ニキビとは
ニキビは、毛穴が詰まることで皮脂が溜まり、炎症や赤みが引き起こされる疾患です。
つまり、目では見えませんが毛穴が詰まるところからニキビは始まっているのです。
この毛穴の詰まりを面疱(めんぽう)またはコメドといいます。
引用:maruho
面疱内の皮脂を素にニキビ菌などが増殖し、その免疫応答の結果として炎症が起こります。
そうして赤くなったものが広く知られている「ニキビ」である赤ニキビです。
2. ニキビ治療について
ニキビの治療のターゲットは原因となっている①毛穴の詰まり②皮脂の増加③ニキビ菌の増殖になります。
①毛穴の詰まり
毛穴の出口の皮膚が硬く厚くなることで毛穴が閉塞してしまい、コメドができてしまいます。
この毛穴の詰まりに対する治療薬として過酸化ベンゾイル(ベピオ®︎)とアダパレン(ディフェリン®)の2種類が基本となります。
過酸化ベンゾイルは毛穴の硬くなった皮膚を少しずつ溶かすことで詰まりを解消します。
アダパレンは毛穴の皮膚細胞に作用して皮膚が硬くならないようにします。
その他には、自費診療になりますが、ピーリングによる角質の除去と皮膚ターンオーバー亢進のW効果でニキビの毛穴の詰まりやニキビ痕を改善させる方法もあります。
②皮脂の増加
思春期になると性ホルモンの分泌増加により皮脂腺からの皮脂の分泌が増えます。
ホルモンからくる皮脂分泌は抑えようがないのですが、皮膚が過剰に乾燥すると負けじと皮脂分泌が増加するため、皮膚を乾燥させないようにスキンケアを徹底しましょう。
③ニキビ菌の増植
溜まった皮脂にニキビ菌が増植して化膿します。
これはニキビ菌に効果のある抗生剤の内服や外用で対応します。
また溜まった膿は排出してあげた方が早く改善するため、当院では積極的に排膿処置をおこなっております。
①②③はいずれも重要ですが、あえて順位をつけるなら①>>③>②になります。
①の毛穴の詰まりを解除しないことには、コメドができて皮脂が溜まってとニキビができる流れが始まってしまいます。
どれだけ赤ニキビをやっつけても、すぐにコメドから赤ニキビができてくるので、いわゆる「ニキビが治らない」「治ったと思ったらまたでてきた」という状態に陥ります。
毛穴の詰まりを解除する薬をしっかり使用することで、コメドを作らせずニキビができる流れを大元から断ち切りましょう。
3. ニキビ痕について
ニキビ痕とは、ニキビができていたところに赤みが残ったり、皮膚が凹んだり盛り上がったりする状態です。
赤ニキビになった時からニキビ痕が残るリスクが跳ね上がるので、キレイな肌を望むなら赤ニキビを作らないように、早期からコメドの治療をしっかりしましょう。
できてしまったニキビ痕の治療は非常に困難です。
保険診療でできることは少なく、自費診療が主になってきます。
ニキビ痕の赤みや色素沈着にはケミカルピーリングとイオン導入がおすすめです。
凹んだ傷にはピクセルというレーザーで目立たなくさせます。
盛り上がる痕は貼り薬や注射で小さくさせる治療を行います。
繰り返しにはなりますが、ニキビ痕の治療は困難なため、そもそもニキビを作らせないように早期からしっかり治療しましょう。
最後に
ニキビはよく目にする病気ですが、顔に出現し痕を残すことが多いため厄介な疾患です。
キレイな肌を手に入れるため早期から皮膚科を受診し、根気良く治療を継続しましょう。
石倉クリニックでは保険・自費診療ともにおこなっています。
皆様のゼロ・ニキビに少しでも貢献できたらと思っております。
次回はニキビのあれこれQ&Aを掲載予定です。
石川県河北郡津幡町
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